この記事では米国ETF「VTI」について紹介します。
米国株に興味を持って色々と調べだすと『VTI』という文字をよく見かけますよね。
しかし内容を見てみても、「いまいちピンと来ない」なんてことないでしょうか?
そこで今回は、VTIについて調査してみたので、結果を簡単に紹介していきます。
この記事を読むことで、VTIについての理解を深めることができますよ。
というわけで早速見ていきましょう。
※投資は自己責任・自己判断でお願いします。
VTIとは
アメリカに本社がある世界最大規模の資産運用会社「バンガード社」が提供するETF(上場投資信託)。
正式名称は、「バンガード・トータルストック・マーケットETF」といいます。
VTIの特徴は?
CRSP米国総合指数のパフォーマンスに連動することを目指しているETFです。
いきなり難しい単語が出てきましたが簡単に解説しますね。
CRSP米国総合指数とは?
CRSP総合米国指数とは、米国株式市場の動向を表す株式指数の1つです。
アメリカで上場する大、中、小型を含む株式約3,500銘柄の時価総額の平均を表しています。
米国市場は約3,500の企業で構成されていているので、米国株式のほぼ100%をカバーすることになります。
つまり
VTIに投資をすると、米国株式の全体約3,500銘柄に分散投資するイメージになります。
しかし、分散割合は組入れ銘柄ごとや構成セクターによって違ってきます。
代表的な組入れ銘柄
上位の組入れ銘柄は以下になります。(2020年11月30日現在)
保有銘柄 | シンボル | ファンド構成比 | シェア |
---|---|---|---|
Apple Inc. | AAPL | 5.00200 % | 435,000,752 |
Microsoft Corp. | MSFT | 4.42200 % | 213,879,056 |
Amazon.com Inc. | AMZN | 3.68200 % | 12,032,850 |
Facebook Inc. Class A | FB | 1.81800 % | 67,948,184 |
Alphabet Inc. Class A | GOOGL | 1.44000 % | 8,496,371 |
Alphabet Inc. Class C | GOOG | 1.36200 % | 8,010,084 |
Berkshire Hathaway Inc. Class B | BRK.B | 1.16400 % | 52,651,758 |
Tesla Inc. | TSLA | 1.15500 % | 21,067,120 |
Johnson & Johnson | JNJ | 1.04000 % | 74,405,338 |
JPMorgan Chase & Co. | JPM | 0.98100 % | 86,175,932 |
皆さんご存知のアップルやマイクロソフト、アマゾンといった有名大企業にも分散投資できるということです。
他にも、アルファベットはあのGoogle。
そしてバークシャー・ハサウェイは、あの投資の神様ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社ですね。
テスラは現在急成長中のEV車メーカー。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは製薬、医療機器そのほかヘルスケアに関する製品を取り扱う会社です。
プロクター・アンド・ギャンブルはご存知 P&G。
そうそうたる大企業が上位に名を連ねています。
構成セクター
セクター別の構成比率になります。(2020年11月30日現在)
セクター | VTI |
---|---|
テクノロジー | 26.2 % |
一般消費財 | 16.4 % |
資本財 | 13.8 % |
ヘルスケア | 13.5 % |
金融 | 10.4 % |
生活必需品 | 5.3 % |
電気通信 | 3.5 % |
不動産 | 3.4 % |
公益 | 3.1 % |
Energy | 2.3 % |
素材 | 2.1 % |
テクノロジーつまりIT関係が最も多く26.2%と約4分の1を占めています。
近年はIT企業が急成長しているので、セクターでの占める割合も大きくなっているということです。
成長性
VTIの株式チャートです。
2002年頃から2020年12月までのVTIのチャートになります。
リーマン・ショックのあった2008年〜2009年にかけてや、2020年のコロナショックでは大きく下がっています。
しかし、長期で見ると右肩上がりで成長しているのが分かりますね。
直近5年では、約1.52倍上昇しています。
配当や利回りや経費率など
(2020年12月11日調べ)
配当額
0.67(2020/9/28)
配当利回り
1.42%
※数値はhttps://www.bloomberg.co.jp/quote/VTI:USより引用
1年トータルリターン
19.10%
3年トータルリターン
13.22%
5年トータルリターン
13.95%
経費率
0.03%
引用:https://www.vanguardjapan.co.jp/retail/investment-products/funds/detailview/etf/0970/equity/prices/us
VOOとの比較
同じバンガード社から提供されている、S&P500指数に連動する人気のVOOと比較してみます。
2020年11/30現在 | VTI | VOO |
1年トータルリターン | 19.10% | 17.40% |
3年トータルリターン | 13.22% | 13.13% |
5年トータルリターン | 13.95% | 13.95% |
設定来 | 8.05% | 14.74% |
経費率 | 0.03% | 0.03% |
分配金 | $ 0.674100 (2020/09/28) | $ 1.308500 (2020/09/30) |
トータルリターン
トータルリターンを比較すると、1年トータルリターンではVTIが高いですね。
しかし、3年間、5年間での平均トータルリターンはほぼ同じで、ほとんどパフォーマンスに差はないですね。
経費
両方0.03%で経費率は同じ。
分配金
分配金はVOOの方が高いです。
が、調べてみると、配当利回りとして比べるとほぼ大差無しとのことです。
比較した結果
結論として大きな差はなしです。
なので、購入の基準は、アメリカ全体の企業に投資したい人はVTI。
S&P500の大型株に投資したい人はVOOと好みによると言えます。
VTIはこんな人におすすめ
VTIは以下のような人におすすめだと言えます。
- 米国経済の成長性に投資したい人
- 米国株に投資したいけど、個別銘柄はよく分からない人
- 個別銘柄は怖いので分散投資したい人
- 米国企業全体に分散投資し投資リスクを下げたい人
ブログやYouTubeなどでもよく取り上げられており、人気のETFとなっています。
そして、直近のコロナショックからも回復し、株価は再び上昇傾向となっています。
まとめ
おさらいすると、
VTIはアメリカのバンガード社が提供するETFで、CRSP米国総合指数という指数に連動することを目指していましたね。
それで、CRSP米国総合指数はというと、アメリカで上場する大、中、小型の株式の約3,500銘柄で構成されている米国市場を表す指数のこと。
そして、VTIに投資をするとアメリカ全体の3,500銘柄に分散投資するといったイメージになるということでした。
少しでも参考になれば嬉しく思います。
株式投資て始めてみると、知らないことだらけで難しいですよね。
私も分からないことだらけですが、一緒に少しずつ勉強していきましょう。
というわけで今回はここまでです。
それではまた。