この記事では、
多くのトレーニングジムに設置されている「マシンローイング」の正しいセッティング方法と、
筋トレ初心者の方が、マシンローイングを行う際に役立つ「マシンローイングで効かせるコツ」について解説します。
・背中の筋肉を知ろう
・マシンローイングのセッティング方法
・マシンローイングで背中に効かせる3つのコツ
・縦グリップと横グリップの違い
この記事の筆者は筋トレ歴3年ほど。地道にコツコツとトレーニングを続けて、ベンチプレスも120kgまで伸ばすことができました。
この記事を読むことで、マシンローイングのセッティング方法と鍛え方のコツがわかり、効率良く背中を鍛えれるようになると思います。
といわけで、さっそく見ていきましょう。
背中の筋肉を知る
背中の筋肉の構成
まず最初に、下の図で背中のおおよその筋肉を確認しておきます。
いくつものパーツに分かれていますね。
特に、背中の中央付近の僧帽筋と両サイドの広背筋は、かなり大きな筋肉になります。
三角筋に関しては、肩の筋肉に分類されます。
マシンローイングで鍛えれる筋肉
マシンローイングで鍛えられる主な筋肉が下記になります。
- 広背筋
- 僧帽筋
- 大円筋
- 三角筋後部
マシンローイングでは、広背筋や大円筋をメインに鍛えれるので、
背中の広がりを増してウェストを細く見せる、いわゆる「逆三角形」の背中を作ることができます。
マシンローイングのセッティング方法
手順は以下の通りです。
- イスの高さ調整をする
- 胸パッドの前後の調整をする
- 重りを調整してトレーニング
詳しく見ていきましょう。
①イスの高さを調整しよう
イスの高さ調整は重要です。
イスの高さを調整することで、グリップの高さが調節でき、「正しいグリップの高さ=広背筋に効かせやすくなる」という利点があるからです。
イスの高さの目安
高さの目安は、グリップを後ろに引いた時に、手の位置があばらの横(みぞおちの高さ)に来るように調整します。
この位置に調整すると、広背筋がよく動き、効率よく鍛えることができます。
グリップの位置が高すぎたり低すぎたりすると、トレーニングフォームが崩れて広背筋にあまり効かなくなります。
なので、しっかりグリップの位置を確認して、イスの高さを調整しておきましょう。
②胸パッドの調整をしよう
胸パッドの役割は、手を前に伸ばした時のグリップまでの距離を調整することができます。
この調整もトレーニング効果に関わるのでとても大事です。
胸パッドの位置の目安
胸パッドの位置は、マシンに座って胸にパッドを当てた状態で手を前に伸ばした時に、グリップに手がギリギリ届かない距離で調整すると良いと思います。
この位置に調整することで、トレーニング動作でグリップをうしろに引いてから、手を元の位置に戻した際、重りの負荷が背中にかかり続けます。
そして、広背筋にストレッチ効果がかかり、しっかり鍛えることができます。
逆に、グリップにすぐ手が届く位置に調整してしまうと、引っ張ったグリップを元に戻した時に、重りがガチャンと降り切ってしまいます。
すると、重りの負荷が背中から抜けるので、トレーニング効果が落ちてしまうのです。
なので、胸パッドの位置は、グリップにあと少し届かないぐらいの距離に調整しておきましょう。
③トレーニング開始
マシンの調整ができたら、早速トレーニング開始です。
重りの設定
目安は連続10回を何とか引っ張れる重さに設定します。
この回数が、筋肉を大きくするのに効果的と言われています。
おすすめのセット数
3〜5セットがおすすめです。
複数セットをやることで、トレーニングボリュームをかせげて効果的に鍛えられます。
慣れないうちはセット数をこなすことで、練習にもなるので良いと思います。
と言うわけで、以上がマシンローイングの調整のやり方になります。
背中に効かせる3つのコツ
ここからは、マシンローイングで背中に上手く効かせる為のコツを紹介していきます。
内容は以下の3点です。
- グリップは手のひら全体で握るべし
- ヒジで引くべし
- 胸をはるべし
順番に見ていきましょう。
①グリップは手のひら全体で握るべし
グリップは手のひら全体で握ると、腕が疲れにくいと言うメリットがあります。
逆に良くない握り方として、指だけグリップに引っ掛けて持つ方法です。
グリップを引いた際、前腕に力が入り、腕が痛くなりやすいです。
マシンローイングをやってる最中に、「何だか腕にばかり効くな」と言う人は、グリップの握り方を見直してみると良いかもしれません。
また、グリップを引っ張る際の、手のチカラの入れ具合にも少しコツがありまして。
小指側から力を入れて引くと、広背筋に効かせやすくなります。
なぜかと言う理由は、よく神経の繋がりで説明されてることが多いのですが、わかりやすい例だと人差し指側からチカラを入れて引くと、腕(上腕二頭筋側)に効きやすくなります。
けっこう感覚的なところが大きいので、実際に試して頂けると分かりやすいかと思います。
②ヒジで引くべし
グリップはヒジ始動で引きます。
「グリップは手で引くのに、何言ってんだ?」
と思われたかもしれませんが、イメージで言うと「ヒジを後ろに引くと、握ってるグリップも一緒についてくる」といった感じです。
そもそも広背筋を鍛えるための基本動作として、「肩関節の伸展動作」と言うものがあります。
いきなり難しそうな単語が出てきましたが内容は簡単です。
手を前にのばして「前にならえ」した状態から「気をつけ」する動作のことです。
で、この肩関節の伸展動作(前にならえ→気をつけ)を行うときに広背筋が使われます。
そしてマシンローイングでは、ヒジを後ろに引く動作が、この前にならえから気をつけする「肩関節の伸展動作」と同じになります。
つまり、ヒジを後ろに引くことで、広背筋が使われると言うことです
なので、効率よく広背筋を鍛えるためには、ヒジを後ろに引くことが大変重要になってくるというわけなんです。
③胸をはるべし
3つ目のコツとして「胸」をはります。
タイミングは、ヒジを後ろに引いた時。
そうすることで、背中の筋肉が伸びた状態から最大限に収縮し、効率よく鍛えることができます。
逆にNGフォームとして、背中を丸めた猫背です。
この状態で引くと、腕に効きやすくなり、背中にチカラが入りにくくなります。
というわけで、以上がマシンローイングのコツ3点になります。
おさらいすると
①グリップは手のひら全体で握るべし
②ヒジで引くべし
③胸をはるべし
どうしても「広背筋に効かないな」「腕ばかり疲れてしまうな」と言う方は、一度お試しいただけると良いかと思います。
グリップは縦か横か
マシンローイングのグリップは、縦にも横にも握れるようになっていますよね。(機種にもよりますが。)
どっちを握るか迷いませんか?
どっちを握れば良いのか、効果の違いを解説します。
縦グリップ
マシンローイングでは、縦にグリップを握るのがオーソドックスです。
縦に握ることで、脇を閉じたまましっかりヒジを後ろに引けるので、広背筋をターゲットとして鍛えることができます。
これまで解説してきた内容も、この縦グリップを対象にしています。
横グリップ
横グリップでは、「三角筋後部(肩の後ろの筋肉)」が鍛える対象に変わります。
グリップを横に握ると脇が開きやすくなりますよね。
そのままヒジを後ろに引くと、脇が開いた状態のまま前から後ろに動くので、広背筋ではなく三角筋後部(肩の後ろの筋肉)に効きやすくなるというわけです。
さらに、ヒジを引いた時に肩甲骨どうしを内側に寄せると、「僧帽筋」も鍛える対象に加わることになります。
これら、知識として知っていいただければ、背中の部位を意識しやすくなると思うので、背中のトレーニング時にお役にて立てるかと思います。
まとめ
この記事では、マシンローイングのセッティングの仕方と上手く背中に効かせるコツを紹介しました。
おさらいすると、マシンのセッティングの仕方は以下の順。
- イスの高さ調整をする
- 胸パッドの前後の調整をする
- 重りを調整してトレーニング
マシンローイングのコツは下記の3つでした。
- グリップは手のひら全体で握るべし
- ヒジで引く
- 胸をはるべし
トレーニングする際に、お役に立てれば嬉しく思います。
マシンローイング、ただ引っ張るだけの機械ですが結構奥が深いですよね。
私はジムに行きたての頃、頑張って引っ張ってはいるものの、「イマイチどこに効いてるのか分からないなー」て言う状態でした。
そこから試行錯誤しながらやってるうちに、「おぉ、効いてる」と言う感覚をつかむことができました。
なので、がむしゃらに頑張りつつも、意識を鍛えてる筋肉に向けることが大事だなと感じています。
これからもコツコツと頑張っていくとともに、お役に立てる情報をアップしていきたいと思います。
と言うわけで今回はここまで。
ではまた!